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生殺与奪の権

イスラエルのユダヤ地区とアラブ地区(という表現には問題があろうが)を往復していると、常に感ずるのが南北問題のむずかしさである。この国は、この問題を小さな国内に抱え込んでおり、一国内でこれが尖鋭に出ているので、南北問題の一側面がよくわかる。vlcsnap-2016-01-23-08h04m47s027両者を一応、南型人・北型人と分けると、相互の誤解は次のような点にあると思われる。北型人は確かに高い収入と高い生活水準を維持している。南型人はそれを羨望し不当とするが、しかし彼らは北型人がこれを維持するのに異常な努力を払い、激烈な競争を行い、恐ろしい緊張に耐えているのだとは思わない。彼らはもちろん、この面では北型人と同じような生き方をする気はなく、そういう生き方には全く価値を認めていない。しかし、北型人だけが高い生活水準を維持しているのは許せないという気持があり、当然に自分たちもその水準の生活をする権利があると信じている。

そして南北を抱え込んだ国々を見ると、双方の社会の原則が対立し、どうにもならなくなっている状態に直面する。「北」の原則は「南」では原則にならず、「南」 の原則は「北」では機能せず、「南」が支配すれば「北」は崩壊する。しかし「北」が崩壊すれば、その被害を受けるのは「南」である、と言った矛盾である。《山本七平「常識の研究」(文藝春秋)》

My Sisters Keeper .2009

My Sisters Keeper .2009

(シリアの)パルミラが奪還される直前、3月18日にドイツのアンゲラ・メルケル首相、アメリカのバラク・オバマ大統領、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、そして投機家のジョージ・ソロスが会談している。その結果、トルコが難民を国内に留める代償としてEUは2年間で60億ユーロ(約7.5千億円)をトルコへ支払うことになった。参照記事 ただ、サダムの去ったイラク、カダフィの去ったリビア、アサドが健在なシリアを見比べれば、すべての鍵は会談に参加してないロシアが握っている気がする。トルコが騒乱状態になれば、EUは詰む運命にある。さらに、米国防総省と国務省は3月29日、大半の米軍人と米外交官の家族に対し、トルコから退去するよう命じたと発表。参照記事 参照記事 意図はわからない。